サイバーセキュリティ対策 ー イスラエルの8200部隊と産官学連携

株式会社テイクーワンのF.Kです。
主にセキュリティに関わる業務に従事しています。

昨今、インターネットの普及に伴い、企業や個人をターゲットとしたサイバー攻撃が増大しており、また、その手段も巧妙化しています。(フィッシング、マルウェア、標的型攻撃など)
さらに金銭目的によるサイバー犯罪だけなく、地政学的リスクから電力・通信・金融といった社会インフラまでが狙われるようになり、その脅威は年々拡大傾向にあります。
日本においても官民連携によるサイバー攻撃への防護体制が進んではいますが、まだまだ課題も多いのが現状です。

このようにサイバー攻撃に対する対策はIT業界における重要な課題となっていますが、そのなかでも世界トップレベルのサイバーテクノロジーを有している国があります。
それが中東の国家「イスラエル」です。
そしてその中核となるのがイスラエル軍のサイバーセキュリティ精鋭部隊「8200部隊」と言われています。

「8200部隊」とは

イスラエルは1948年の建国以降、エルサレムの帰属問題を有することから周辺諸国との紛争が絶えませんでした。
その中で1952年にイスラエル軍の諜報部隊として発足します。
近年に入ると新たな攻撃手段としてサイバー攻撃による被害を受けたため、サイバーセキュリティにおける意識が非常に高く、かなり早い時期からサイバー攻撃への対策について取り組んできたといわれています。

イスラエルには徴兵制度(18歳以上)があり、8200部隊に配属されることにより軍最先端のITテクノロジー(サイバーセキュリティ)を学ぶことができます。
また、イスラエルではにサイバー関連の授業が高校のカリキュラムとして組み込まれているところもあり、そのため8200部隊は人気が高く、優秀な人材で構成されています。

イスラエルの「エコサイクルシステム」

イスラエルではサイバーセキュリティにおいて産官学の連携に力を入れています。
兵役を終えた後は8200部隊での経験を生かして、大学に進学しさらにサイバーセキュリティを学んだり、サイバーセキュリティに関連する企業への就職、または企業を立ち上げる人材が多々存在します。
このように国の支援を基に優秀な人材を育成し、イスラエルにおけるサイバーセキュリティ技術の向上を目指した一連の流れは「エコシステム」と呼ばれています。
また、民間の企業についても8200部隊出身者が在籍する、または8200部隊出身者が立ち上げた企業というだけで箔が付いたり、信頼に足りうる企業と判断されるとも言われています。
こういった産官学の連携が十分に機能した結果、イスラエルは世界トップレベルのサイバー大国へと伸し上がることに成功しました。

これから先、企業や国レベルでの対策だけでなく、産官学連携として人材の育成が今後はますます必要になっていくと思われます。

※参考
Wikipedia - 8200部隊
Forbes JAPAN:サイバー企業を生み出すイスラエル国防軍の「8200部隊」とは?
テレ東BIZ:【豊島晋作】イスラエル軍 諜報部隊とIT戦略とは?【セカイ経済】

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