クレジットカード系システムの紹介

株式会社テイクーワンのH.Mです。

基幹システムのインフラ維持保守業務を担当しています。
業務を通じてクレジットカード関連システムに携わっています。
今回は、その業務知識をもとに、クレジットカード系システムの基本的な仕組みをご紹介します。

クレジットカード系システムとは

クレジットカード系システムとは、 カード利用者、加盟店、カード会社・決済ネットワーク・金融機関をつなぐ決済基盤系のシステムとなります。
カード決済では、利用者がカードを利用すると加盟店からカード会社へ承認要求が送信されます。
カード会社は利用可能枠や不正利用の有無を確認し承認結果を返します。
この一連の処理は数秒以内で完了し、利用者はスムーズな支払いを行うことができます。

クレジットカード系システムの基本構造

クレジットカード系システムは、与信審査・決済処理・請求・回収・不正防止などを統合的に行うシステムであり、以下の複数の機能・事業者が連携して成り立っています。

カード会員(利用者) カードを使って商品・サービスを購入する個人
加盟店 カードでの支払いを受け付ける店舗・EC事業者
イシュア(カード発行会社) 会員の管理・カード発行・与信審査・利用代金の回収
アクワイアラ(加盟店契約会社) 盟店の開拓・契約・売上の集計・加盟店への入金
国際ブランド(Visa/Mastercard/JCB等) 世界共通の決済ネットワークを提供
決済代行会社(PSP) 加盟店と各決済機関を仲介(ECで一般的)

システム構成としては、大きく以下の3層で構成されます。

業務系システム 入会審査、途上与信、売上請求管理などの内部業務を管理
対外接続系システム オーソリゼーションや外部ネットワーク接続を担当
情報系システム データベースマーケティングや分析を支援

クレジットカード系システムが行う主な処理

クレジットカード系システムでは、会員管理、利用履歴の記録、与信、決済承認、請求、回収までの膨大なトランザクションを正確かつ迅速に処理し、不正利用や過剰与信を防ぐ機能が求められます。
主な処理としては以下の通りです。

1. 与信審査(オーソリゼーション)

  • 即時与信審査ロジックにより、カード利用時に瞬時に顧客の信用状況を判断し、利用可否を自動で判定します。
  • オーソリの段階では、まだ実際にお金は動いていません。「この利用者はこの金額を支払えるか」を確認し、利用枠を仮に確保している状態です。もし利用枠が足りなかったり、カードに問題があったりすると、この時点で決済が断られます。

2. 売上確定(キャプチャ)

  • 商品の発送や提供が済んだタイミングで、加盟店側が売上を確定させます。これにより、確保していた金額が正式な請求として確定します。オーソリと売上確定を分けることで、キャンセルや返品にも柔軟に対応できます。
  • ネット通販では、注文時にオーソリで枠を確保し、商品を発送する段階で売上を確定させる、という流れが一般的です。予約や事前決済の仕組みも、この2段階の処理を活用しています。

3. 請求・回収処理

  • イシュアが利用者に請求し、利用者は、毎月の締め日までの利用分について、引き落とし日に登録口座からイシュアへ支払います。これでお金の流れが一巡し、決済が完結します。

4. 加盟店への入金

  • アクワイアラが決済手数料(加盟店手数料)を差し引いて加盟店へ入金を行います。

5. 不正検知・セキュリティ

  • 不正利用検知システムにより、リアルタイムで取引を監視し、会員属性や行動分析に基づき不正取引を検出します。PCI DSSなどのセキュリティ基準に対応しています。

最後に

クレジットカード系システムは、キャッシュレス社会を支える中核的な社会インフラとして機能しており、高度なセキュリティ対策と厳格なコンプライアンス対応が求められます。

具体的には、国際的なセキュリティ基準である「PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)」や、経済産業省の「クレジットカード・セキュリティガイドライン」への準拠が必要不可欠です。

また、近年クレジット業界では、QR/タッチ、モバイルウォレット連携などの決済方法の多様化や不正利用増加等の課題があり、迅速なシステム対応が行われています。

(参考)日本カード情報セキュリティ協議会
https://www.jcdsc.org/pci_dss_overview.html

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